ノギスなどの計測器の校正サービスをうけるための費用の考え方について

計測器の測定精度の維持に必要な管理について

金属加工などのモノづくり現場では、ノギスを使って工作物の寸法を正確に計測することがよく行われています。しかし、モノの長さをいつまでも当初の精度が変わることなく測定し続けることは、様々な要因によってできないというのが常識となっています。そこで、校正を実施することが出来る専門の事業者に、ノギスの校正サービスに依頼するケースが多いようです。このサービスを利用することにより、専門の事業者が持つ、長さに関する国家標準器にトレーサブルな標準器であるブロックゲージや段差ゲージなどを用いて、どの程度の測定誤差があるのかを確認することになります。このサービスを定期的に利用することで、常に測定精度を維持した計測器を使い続けることができるようになると言えます。ちなみに、このサービスの価格については対象となる計測器の数や測定範囲の違いによって異なるようです。各事業者での値段設定やサービス内容がそれぞれ異なるので、見積もりなどを取得して、よく比較した上で利用するのが良いと言えます。

専門の事業者を選定するにあたり検討すること

校正サービスの費用は、その企業が計測器管理を必要とする器具の中で、定期的に外部の専門業者に依頼する必要のあるもの台数と内容によって決まることになります。なので、ノギス一本の料金設定がそれほど高くない場合であっても、対象となる本数が増える分だけ費用がかかることになってしまいます。新規に専門業者を選択する場合においては、多くの台数を依頼することによる割引価格やキャンペーン価格の設定など、複数の事業者の相見積もりを取得して、比較しながら検討を進めることになるでしょう。また、事業者の技術的信用は、jcssの証明書を取得しているか否かが一つのポイントとなります。この証明書は、事業者が技術的に的確であり、能力があることを第三者により認められていることを示しています。信頼性の観点からも、jcss認証書を取得している事業者を選択することも検討に含めると良いでしょう。

きちんと精度管理することが品質維持に不可欠である

単純にサービスを受ける費用だけでは決められませんが、継続的に良い品質のものを市場に出荷していくためには、校正サービスを定期的に利用して、計測器が正確に測定が出来る状態を維持していくことが求められます。測定精度が落ちることによって、不良品が出てしまうことは、モノづくりにおける歩留まりに影響を与えかねません。また、出来栄えの良くない製品は、企業のブランドイメージを失墜させかねません。経営上の判断では、どうしてもコストの側面が影響してしまいがちですが、このような正確性が求められる計測に使われる器具については、コストのみならず信頼性の観点からも費用面の検討を進め、定期的なサービスを受けていくことが望ましいと言えます。

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